宿命

2004年8月1日 読書
うーん、読み終わった後に
微妙にもやもやが残る作品。
東野作品で『すっきり感』を
感じられなかったのはこれが
始めてかもしれない…。

(ネタバレ有り注意!)

原因はやっぱり…事件の直接の動機だろうなぁ。
「人体実験」まではまだ何とか分かるんだけど、唐突に
「脳に手術して〜」のくだりが出てきたから…。確かに
サナエさんの前例を出してフォローしているから別にアンフェアでも
何でもないし、「見えない糸が〜」のくだりにも
結びつくんだけど…何て言うのか、唐突に現実味がふっと
消え失せてしまったような、そんな感覚。
うまく言い表せないし、自分でも何と言ったらいいか
掴めないんだけど、それまで入り込んでいた世界からいきなりぽんと
放り出されてしまったような感じがした。
それとも、私が気付かないうちに拒否感を示してしまったのかなぁ。

あと、「見えない糸」には作中でしっかり理由付けしてあるのに
主人公の不運の連続は本当に偶然の不運だったりとか。
イマイチ満足しきれない感じが何とも…。

ラストの『君の方だ』のセリフはシチュエーション的に
いい物があっただけに惜しい…。
あのラストシーンは映像で見てみたいなぁ。

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