天使の耳

2004年7月28日 読書
ミステリーって言うよりはサスペンスな
1冊。交通事故の話が集められた
短編集で、小さな事故から大きく
歪められた人々の生活とそれによって
生み出された狂気を描いた作品集。

その中でも私のお気に入りは2つ。
『天使の耳』
真夜中の交差点で起こった交通事故。どちらの車も信号は
青だったと主張する中、盲目の少女が天才的な聴力と
記憶力で事件を解決に導く、という話。本のタイトルにもなってる。
最後の最後にやってくるどんでん返しがたまらない。
ちょっと時間に関して複雑な部分があるから、頭が
こんがらがりかけたけど(苦笑)。

『捨てないで』
高速道路を走る車の中で妻の殺人計画を立てる夫と愛人。
一方、その夫が車窓から投げ捨てた空き缶が目にあたり、
失明してしまった女性とその恋人。恋人は何とか空き缶の
持ち主を探し出して責任を追及しようとする…。
タイトルの「捨てないで」に二重・三重の意味があって
面白い。意外に終わり方もさらりとしてるし。
個人的にはこの短編集の中で一番だった作品。

交通事故って毎日どこかで起こっているものだろうけど、その中で
様々な悲劇が生まれるものだなあってこの本を読むと思ってしまう。
車は細心の注意を払って安全運転しないとなぁ、と思ってしまった。

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