ミステリーの短編集。
中にはミステリーと言うよりは哲学の
ような感じの作品も混ざってて、
なかなか深く読める。
ミステリー作品好きじゃない人でも
結構好きになれる作品がいくつか
あるんじゃないかな。

ということで、私のお薦め作品をいくつか。

『赤ん坊誘拐事件』事件を解決するまでの顛末が面白い。
いかにも海外らしいユニークで意外な方法で犯人探しをする
くだりが楽しい感じ。確かに赤ちゃんって第三者から見ると
全員同じような顔に見えるんだよなぁ(笑)。

『ガンダラ男爵の死』どっちかと言うと笑える話だと。
いや、これがちゃんとした推理小説だったら怒るところだろうけど
何となくこの短編だと許せる雰囲気がある。

『めまい』ミステリーというよりは、サスペンス?
人間の深層心理って時に思わぬものが潜んでいて恐い。
でも、いざ潜んでいるものが浮かび上がってきたら自分でも
どうすることもできないのかもなー。

『ありふれた殺人』
『陪審員』
『人間の最後のもの』
この3つは完全に哲学系のお話。この3つだけを読むためにだけでも
この本を手に取る価値はあると思う。特に「陪審員」はお薦め。
夫を殺した妻の裁判に陪審員として出席したある中年男性が
やがてその殺人犯を自分の妻と重ね合わせ…という内容。

翻訳物なんで文体にくせがあるから人を選びそうだけど
どれか1つだけでも試しに読んで欲しいもの。

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